Dec 2025
経営と武士道
多くの日本人は武士道に対する考え方を
「忠義」と捉え、絶対的服従と理解している。
だが、武士道を必ずしも「忠義」であると
捉えるのは、大きな誤解だ。
武士道で見落としてはならない文言に
「主君の御心入れ直し、御国家を固め申すが大忠節」
とある。
すなわち、上司の命令に納得がいかない場合には、
どこまでも訴えるべきである。
武士道において忠義は基本中の基本だが、
より高いレベルの武士は、
時には主君の命令を踏み潰してでも、
捻じ曲がった心を正し、御国家のために主張する。
これこそが、武士の真の役割である。
経営者の中には部下の忠告を受け入れず、
自分に逆らう人は辞めてもらう主義の人もいる。
その結果、組織はイエスマンの集団となり、
競争心を失い、やがて衰退する。
たとえ上司の命令であっても、
疑問をもてば決して屈しない、
そんな忠言・諫言のできる社員を
どれだけ多く抱えているかによって、
企業の繁栄は決まる。
組織の繁栄とは、単なる成果の集積ではなく、
その内側に宿る
“正しさの総量” に比例する。
忠言を歓迎し、諫言を価値と捉える文化こそが、
組織を長く、強く、美しくする。
株式会社GA INC
代表取締役社長 CEO 永 原 清 一
